残光の島:資料

 このページにはKP用の情報やNPCデータなどの詳細をまとめてあります。シナリオを回す際には適宜参照しつつ進行してください。

 

 

目次

地図

◆三鷺島の地図

 三鷺島の地図。最近増え始めた旅行者の為に簡易的に作られたものなので、詳細な情報は載っていない。

各種画像資料

◆SNSアカウント

 個人のSNSアカウントの投稿。画像以前の投稿では、頻繁に各地のパワースポットへ赴いてはその内容を報告する写真などがアップされている。

◆ブログサイト

 個人が運営するブログサイト。此方もやはりパワースポットについて纏められており、足を運んだ場所の評価が詳細に記されている。

◆まとめブログ

 オカルト的な地方伝承の話を集めたまとめブログ。「陰陽師伝承」に関する記事のページ。

 

◆逸見清人(弟)

 逸見清人(弟)の外見。泣き黒子の有無についてPLに気付かせる為、初対面時に提示する。 

◆湯島と清人の写真

  民宿ゆしまに飾られている写真。此方は兄の清人の方である為、泣き黒子がない。

◆まとめブログ2

 まとめブログ内の「光雷神」に関する記事のページ。

NPCデータ

逸見清人の弟(いつみ きよひとのおとうと) 名も無き双子の片割れ

性別:男 年齢:26

STR11 CON12 POW18 DEX9 APP14

SIZ13 INT14 EDU12  

HP:13 MP:18 DB:

SAN:35

アイデア70 知識60 幸運90

隠れる50 聞き耳70 信用50 説得70 図書館50 目星50

 

 逸見清人の双子の弟。逸見家では古くからの習わしとして双子は禁忌とされていた為、生まれてすぐに存在を秘匿され屋敷の地下室に軟禁されて育った。ただし、最低限の文化的教育は受けてきた為、一般常識は妥当に備わっている。戸籍もなく、本名も存在しない。

 「鋭敏な二人」の呪文によって兄である清人の知能を向上させる役目を長らく引き受け、虐げられる生活を送ってきたが、兄や家に対して恨みは持っていない。ただし、父親の死後、どんどん傲慢になり自らの力を過信する兄の暴走を憂いており、蛍神を復活させようと目論み始めた兄を何度もやめるよう説得していた。
 シナリオ開始から4年前、22歳の時に兄に島を追い出され、拠り所もないまま本土へと渡る。その後運悪くハスターを信仰する教団に拾われ、どうにか生活を営む傍らで無自覚のままハスターへの信仰に関わる事となってしまう。近年、三鷺島が環境変化からパワースポットとして話題になった事を知り、兄の計画が本格的に始動した事を悟ると、兄の計画を止める為に再び三鷺島を訪れた。

 島へ到着すると兄は儀式の為に地下へ姿を眩ませており、精神吸収と血統の支配の影響で認知に問題が起きていた島民達は弟を見て「1週間ぶりに清人が戻ってきた」と勘違いする。弟は事態を把握できず混乱するものの、逸見邸などで兄の足跡を調べるのには都合が良いと考え、そのまま逸見清人の振りをするに至った。シナリオ中では探索者の前でも逸見清人を騙るが、あくまで余計なトラブルを避ける為であり、シナリオの後半で探索者達に指摘されれば素直に真実を認める。

 また、常に身に着けている首飾りにハスターの力が封じられており、兄と対峙した際にはその力を使う事で自身が名状し難い憑依者となりコラジンと衝突する。この場合、憑依者となった時点で弟の自我は消失し、人間としても死亡する。

 最終局面で憑依者化するまでは一貫して探索者達に対する敵意はなく、協力的に振る舞う。ただしシナリオ前半では秘密を隠そうとする為、探索者からは不信に見える振る舞いをするかもしれない。しかし基本的に目的は「兄の計画を阻止する事」であり、探索者や島民、兄自身に対しても怒りや敵意を向ける事はない穏やかな青年。

 

【逸見清人の弟が知っている情報】

・蛍神…三鷺島に伝わる海神としての一通りの伝承。それに加え、それが実際には大変に恐ろしい強い力を持つ神である事も知っているが、神話的知識は乏しく、あくまで「恐ろしい神様」という認識。

・覇風神…自分の生活の世話をしてくれた人が信仰していた神様。大変に力の強い神様で、蛍神と対立する立場にある。その力を借りれば蛍神を止められると信じており、自分の首飾りにはその力が宿っており、蛍神に出会ったらその首飾りに強く念じれば良いと聞かされている。

・森の祠…実際に行った事はないが、森の奥にその様な祠があると聞いた事があり、蛍神の復活を計画し始める前後から兄がそこへの道順を調べていた事を知っている。ただし、探索者が森の祠について尋ねるまではその事を忘れている。

・近年の三鷺島の変化について…旅行客の増加、パワースポットとしての話題性はウミホタルの急増などが理由であり、それが兄の計画の影響であると知っている。ただし近年の計画の内情自体は知らない為、発電所の開発などについては曖昧な返答しかできない。

 

 

 

湯島 多恵(ゆしま たえ) 民宿の女将

性別:女 年齢:41

 三鷺島で民宿を営む女性。子供はなく、夫を早くに亡くして一人で暮らしていたが、三鷺島への旅行客が増え始めてから民宿を開き、旅行者に宿を提供している。現在は丹山るりかと二人で暮らしており、民宿は探索者の宿泊先となる。

 元々穏やかな性格の女性であり、更に他の島民同様血統の支配の呪文の影響も受けている為、基本的にはまったりと穏やかに振る舞い、感情を激しく動かす事はない。何か不愉快に思うであろう事が起きても、困った様に笑うばかりで怒りを露わにしたり探索者に攻撃的な姿勢を見せる事はない。

 逸見家、逸見清人については他島民同様妄信の態度を示し、積極的に様々な話をする。しかしそれはいずれも「逸見家がいかに素晴らしいか」に終始する内容の薄い話ばかりである。

 

 

 

 

丹山 るりか(にやま るりか) 島外の少女

性別:女 年齢:7

 湯島多恵の遠い親戚で、家庭の事情で1年ほど前から三鷺島に移ってきて湯島の下で暮らしている。配偶者側の血縁の為、湯島と直接血の繋がりはない。三鷺島の島民の血も継いでいない。

 

 基本的に元気いっぱいな年相応の少女。逸見家の血が混じっていない為血統の支配の呪文の影響を受けず、他の島民とは違い逸見家を賛美する様子は見せない。傲慢に振る舞う姿を目の当たりにしてきた為、逸見清人に対しては「なんだか怖いひと」という感想を抱いている。ただしそれを口にすれば呪文の影響を受けている周りの島民から口をそろえてそんな事はないと言われるため、訊かれない限りは積極的に反感を示す事はない。逸見家の話になると、居づらそうに顔を曇らせる。

 

※特殊な設定について

 丹山るりかの正体はニャルラトホテプである。

 この神は本シナリオにおいて重要な役割は持っておらず、逸見清人が神話的知識に辿り着くに際して手助けなどもしていない。ただ単に、「たまたま」島の危機に居合わせてその状況を楽しんでいるに過ぎない。

 この神は探索者達と逸見家の双子の奔走を陰で眺めながらほくそ笑んでいる。ただしKPの判断で、この神を探索者の助けとなる様に動かしても良いし、逆にシナリオの難易度を上げる障害として動かしても良い。

 丹山るりかをニャルラトホテプではなくただの少女として扱っても構わない。ただしその場合、年少のNPCに情をかけて助けようとするPL及び探索者が居た場合、最終局面での島からの脱出の妨げとなり、結果的にクリア難易度が上がる可能性がある点に注意する事。

 

 

 

◆敵性NPC

 

逸見清人(いつみ きよひと) 尊大な魔術師の末裔

性別:男 年齢:26

STR14 CON14 POW18 DEX9 APP14

SIZ13 INT18 EDU20  

HP:14 MP:18 DB:

SAN:0

アイデア90 知識99 幸運90

聞き耳65 人類学30 生物学30 天文学50 図書館75 目星60

 

 逸見家に生まれた双子の兄弟の兄。幼い頃から弟と行う「鋭敏な二人」の呪文によって知能を向上させ、その能力によって有能な当主として将来家を継いで島を治める様教育された。呪文による穢れた儀式を嫌い、出来損ないの弟も疎み、幼い頃から自分自身の能力で当主として成り上がる野望を抱いていた。元の性質に加え呪文によって得た知能、知識に自惚れており、自信家で利己主義的な振る舞いを見せる。

 逸見家の権威を復活させるべく「蛍神」として伝えられているクトゥルフの化身、コラジンの復活を計画する。シナリオ開始の1年程前の時点で既にコラジンを発電所の地下に招来しており、長い時間を掛けて島民の精神力を吸収し、コラジンを完全復活させようとしている。

 計画は最終段階であり、シナリオ開始の2週間程前から発電所の地下に籠り切りで儀式を進めている。よってシナリオ最終局面まで実際に探索者達と顔を合わせる事はなく、対面した後は自身が呼び起こしたコラジンによって真っ先に押し潰されて死亡する。

 

 

 

蛍神(ほたるがみ) クトゥルフの化身 コラジン マレモンp.163

  

人のPOWを吸収する事でプラズマの集合体として実体化するクトゥルフの化身。シナリオ内では既に島民達から十分なPOWを吸収しており、発電所の地下にて実体化している。SIZは地下に居る間は全長20m程度、発電所破壊後は全長60m程度まで膨張する。

具体的な攻撃方法は存在しないが、実体化後は触腕を伸ばし、触れたもの全てを焼け焦げさせて破壊してしまう。

 

 

 

覇風神の子(はふうじんのこ) 名状し難い憑依者 マレモンp.113

 

※マレモンの表記からは一部ステータスを改変しています。 

STR40 CON36 SIZ31 INT15 POW35 DEX10

HP:34 MP:35 DB:+3D6

装甲:6ポイントのうろことゴム状の肉

触手 75% ダメージ1D6+DB または組みつきからの自動即死

目撃による【SANチェック】1D3/1D8

 

首飾りの力によって逸見清人の弟が名状し難い憑依者と化した姿。流動性の触手を持つ巨大な異形に変貌し、コラジンと激突する。兄を止めるという依り代の強い意志がある為、攻撃対象はコラジンのみとなる。ただし巨大な異形同士の衝突となる為、探索者達が近くにいる場合は攻撃に巻き込まれる危険がある。

 

 

 

各種キーワード及び情報

●三鷺島

<探索者向け情報>

(導入シーンでの情報収集で得られる情報)

 本土から少し離れた海上に位置する小さな離島。100人余りの島民がごく閉鎖的に暮らしており、その全てが開拓時の入植者の血を引いた子孫であり、外からの移住者はいないらしい。最初の開拓者の逸話など、古いしきたりや伝承が残る部分も多い。

 ここ1年程、急に島の近海でウミホタルの群れが見られる様になり、特徴的なしきたりや歴史も相まってパワースポットとしてにわかに話題になっているらしい。

 

<KP向け情報>

 その昔、まだ人の住んでいなかった三鷺島にクトゥルフ信仰の魔術師が渡り、魔術を駆使して島の環境を整え、自身の血縁者を呼び込み村を興した。この魔術師が逸見家の祖先であり、それ故逸見家にはクトゥルフ信仰や魔術に関わる記録や書物が多く伝わっている。

 ウミホタルの急増はコラジンの招来によるものであり、それが元々の独特の歴史や陰陽師伝承の話と合わさりネットで話題に上がった事からパワースポットとして一部の物好きが足を運ぶ様になった。

 

 

●逸見家

<探索者向け情報>

(島民などが把握している情報)

 三鷺島に初めに移り住んだ陰陽師の血を引いた一族。その名残から代々島民全体の取り纏め役をしており、島のリーダー的存在。ただし現在の当主である清人の母が清人の出産時に亡くなり、父が6年前に病で亡くなった為、現在はとうとう清人一人のみとなってしまった。

 

<KP向け情報>

 三鷺島に初めに移り住んだ魔術師の末裔。元々はクトゥルフ信仰の魔術師の家系だったものの、世代を重ねるごとに神話的記録は風化し、最近の代では逸見家の人々自身もせいぜいまじない程度の魔術や儀式を信じている程度。

 清人の母は双子を出産した際に亡くなっており、父は6年前に病で他界している。

 

 

●蛍神

<探索者向け情報>

(島民などが把握している情報)

 三鷺島に伝わる海神。名前の通り、光り輝く姿をしていると言われている。三鷺島土着の神で、夜光洞はかつて逸見家の祖先である陰陽師が蛍神への祈りを捧げるのに使っていた場所だと伝えられている。

 ただし、蛍神に関する話は信仰というより伝承のレベルに過ぎず、島民たちも逸話を知っているのみで現在は特に夜光洞に足を運んだりする事も殆どない。

 

<KP向け情報>

 その正体はクトゥルフの化身であるコラジン。元々逸見家の祖先である魔術師がクトゥルフ信仰であった為、逸見家には蛍神としてコラジンに関する資料が伝えられていた。逸見清人はそれらの古い資料から蛍神の存在を知り、シナリオ開始の約1年前に発電所の地下にコラジンを招来している。シナリオ開始時点で既に十分なPOWを吸収して力を蓄えており、最終局面では実体化して探索者達の前に立ちはだかる。